春季北信越高校野球新潟大会準決勝・上越対県央工

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準決勝第2試合は県央工が17安打の猛攻で上越に13-2と完勝した。
県央工は5季ぶり5回目の北信越大会出場を決めた。

先日、球場である学校の野球部保護者のママさんカメラマンが、野球の撮影方法を私に聞いてきた。
息子の写真を撮りたいらしいのだが、小さい姿しか撮れなくて困っているとの事である。
そこで、本日は野球の撮影方法について考えてみたい。
まず機材選びだが、APS-Cサイズの一眼レフで秒間8コマ以上が撮影できる機種が最低でも必要だ。
レンズはEF100-400mmF4.5-5.6L で手ぶれ補正付が良い。
お金に余裕があるならEF400mmF2.8Lを最初から揃えたい。
あとは一脚もあるとカメラとレンズをしっかり固定できる。

では機材が揃ったところで実践編である。
まず最初に撮影場所の確保である。
スポーツ新聞社のカメラマンは一塁側にベテランカメラマンを配置する。
そして投手はバックネット裏、左打者を撮るなら三塁側と3人体制でゲームを撮影する。
プロ野球などは800ミリ以上の超望遠レンズで外野のバックスクリーン脇から打者を撮影している。

高校野球の場合、監督をかっこよく撮るならシートノックの場面だ。
右打ちの監督なら一塁側の内野スタンド最前列で、それもコーチスボックスより少し右の方が良い。
内野ゴロの時は、監督の顔が下を向くので、ベストショットを狙うならライトへ飛球を打つ時が体がカメラ方向に向いてくれる。
ママさんカメラマンがお悩みの、選手が小さくしか写らないというのは、撮った画像をトリミングすれば、解決する。
ただし顔などを極端に大きくトリミングするのではなく、全身サイズを目安にトリミングすれば画像が粗くならないですむ。
私の写真も基本はトリミング前提で撮影している。

上越・川田監督
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県央工・高村監督
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投手の撮り方
ほとんどの一眼レフカメラにはAV、TV、入門機にはスポーツの撮影モードがある。
カメラのオート機能をつかうと、自分のイメージした画像が撮れないから、私の場合、Mモードで撮っている。
絞りとシャッタースピードを自分で決めて撮るのである。
F5.6を基準にして、動きを止めたければ1/1000秒以上、ブラしたいなら1/30秒以下などとシャッタースピードを変えている。
ただ野球部の記録写真を撮るならば、しっかり動きを止めて撮影した方が無難だ。
問題は露出だが、Canon EOS 7D Mark IIはMモードでもISOオートが使えるし、露出補正もできるすぐれもので、これを使えば、ほぼ適正露出で撮影できる。

次は測距エリアだが野球の場合1点AFより、領域拡大AFかゾーンAF、場合によってはラージゾーンAFを使用している。
AIサーボAF特性はCase2を使う事が多い。

操作ボタンカスタマイズも親指オートフォーカスをAF-ONボタンで設定し、ピントとシャッターを別々に機能させている。

投手を撮る場合、バックネット裏からが基本である。
右投手は一塁側からだと顔が見えなくなるので、バックネット裏の席が空いていなければ、三塁側のネクストバッターズサークルの後付近から撮ればこのような写真が撮れる。

さらに縦位置で撮るなら縦位置グリップがあるとシャッターボタンが押しやすい。

上越の先発はエース飯塚(3年)、5試合連投の疲れなのか、この日は二回で降板してしまった。
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県央工先発メンバー
1番センター八木(3年)⑧
彼を撮るなら盗塁のシーンを狙いたい。ところが一塁側にカメラポジションを取ると二盗の時は背中しか写せない。
しかし、リードをしながら三塁を狙う場面は、この場所からでもしっかり撮る事が出来る。
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2番ライト鈴木(3年)⑨主将
父は1988年夏、中越高の一塁手として甲子園に出場した。
九回表、彼の一打で9-1とリードを広げる。本来、左打者は三塁側から撮影するのが基本である。
実はこの写真、横位置で画面に余裕をもって撮っている。打った瞬間は顔が見えていない。
ところが打ち終わって、スタートする間際になると顔が見えていた。
初めから縦位置で撮っていたら、おそらくフレームアウトしてこんな風には撮れなかっただろう。
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3番セカンド小林(3年)④
昨秋は三塁だったが、今大会直前の練習試合からセカンドに起用された。
兄も2012年、県央工の捕手で活躍した。
この日、2本目の二塁打のシーンである。打者を撮影する時、ボールがバットに当たる瞬間を撮る事が基本だが、それって本当に難しいのだ。
一塁側で撮影した場合、右打者が右方向に打つと、たいがいこんな感じで顔が写る。
インパクトの瞬間が撮れなくても、私の中では満足のいく写真である。
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4番キャッチャー高野(3年)②
キャッチャーはプロテクターを着けている所が絵になる。
ママさんカメラマンはマスクをしてると顔が見えないといって、すぐ撮影をあきらめてしまう。
ならばマスクを外している時を狙えばよい。それはどんな時か?投球練習の最後にセカンド送球をし終わった時である。
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5番サード石塚(3年)⑤
内野手の撮り方
打った瞬間に三塁ライナーなんかは、撮れっこない。
そんなシーンは狙わなくても、イニング間でボール廻しをする場面なら簡単に撮影が出来るのだ。
ここで大事なのはボールが必ず写っていることである。
球技スポーツの基本はサッカーでもテニスでもボールを入れて写すべきである。
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6番ファースト宮島(3年)③
三回表、適時二塁打で2-0と加点した場面。
悠久山球場はフェンスが緑色のネットで覆われているため、色かぶりがおきてしまう。
ネットをさけて撮った他の画像と比べると一目瞭然だ。
しかし無理にスタンドの上に上がって打者を撮影すると、カメラアングルが俯瞰過ぎて打者の顔がまったく見えなくなる。
エコスタのように黒いフェンスに改善すれば、色かぶりは防げる。
ただ自分でもがんばって、レンズをネットに押し付けて撮影しているが、完璧ではない。
今度カメラフードにフックを付けて、ネットを思い切り引っ張って撮る工夫をして見ようかな?
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7番レフト新田見(3年)⑦
外野手の守備を撮る場合は、内野席からではちょっと無理があるので、ほとんどあきらめている。
どうしても狙うなら、シートノックのバックホームする時が良い。
何故なら、比較的前進してくるのでレンズの許容範囲になるからだ。
私はむしろバッティングの場面で、選手の撮影を心がけている。
五回表の二塁打のシーンだ。お父さんは野球部父母会でカメラマン役をしている。
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8番ピッチャー石橋(3年)①
2014年3月まで県央工にいた鈴木春樹元監督(現・長岡大手監督)が、将来のエースとして期待を寄せていた右腕である。
この画像も上越の飯塚投手と同じ場所から撮影している。
投手を撮る場合注意する事は、背景の審判やセカンド、ショートが投手と被らないように写す事である。
そのためにはランナーが出てしまうと審判や野手の位置が変わってしまうので、必ず初回の先頭打者の時に撮影しておいた方が良い。
顔、ボール、背番号、県央工の文字(ちょっとだけど)、グローブなどがすべてフレーミングにおさめる事ができた会心のベストショットである。
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9番ショート知野(2年)⑮
この写真もボール廻しの時に撮影している。緑色のネットを避けて、1塁側内野スタンドの右隅から撮った。
ここは内野メインスタンドと内野Bスタンドの境目で、ネットがないため、唯一野手のプレーを撮る事が出来る絶好の場所となる。
しかし、打者はこの位置では撮れないので、内野Bスタンドへ移動しなければならない。
選手が顔を上げた事で、午後の順光線が綺麗に当たり、影が出ない写真が上手く撮れた。
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控え選手を撮る場合は、見方の守備陣がグランドでボール廻しをしている時に撮る。
最近の高校野球はみんなベンチ前で揃って、選手達に声をかけるようになった。
この写真の流れは上越高の飯塚投手を撮影し、チェンジになったところで、県央工の控え選手を撮り、ゲームが始まったら、県央工の石橋投手を撮っている。
出来るだけ、今いる自分のポジションで狙えるレンズの許容範囲は、撮っておいた方が賢い方法だ。
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本塁のクロスプレーを撮る。四回裏、上越高のランナーがアウトになり無得点に終わった場面だ。
三塁側から撮影するとランナーの背中しか見えなくなる。
こういうシーンを押さえるために、スポーツ新聞社のベテランカメラマンは一塁側に陣取るのだ。
カメラマンは、次はどんな事が起きるか予測していなければいけない。
走者三塁ならスクイズ、二塁ならヒットが出れば、本塁でクロスプレーとなるかもしれない。

ここでよく失敗する事が2つある。
1つはプレーを見すぎてしまい、シャッターを押さなかった事。(私がちょくちょくやってしまう・・・汗)
2つ目は1点AFにしてると、背景にピントが合い、走者や捕手がピンボケになる事である。
領域拡大AF(任意選択上下左右)にしてあれば、見事に捕手へピントを合わせてくれた。

さらに付け加えるなら、バックネットから三塁ライン上に撮影場所を構えていた場合、アンパイアがホームベース付近に立ちふさがって、全然見えなくなってしまう事もある。
どちらにしても、上手く撮れればラッキーなのだ。
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九回表、県央工は鈴木選手がホームインして10点目をあげる。
測距エリアも領域拡大AF(任意選択周囲)にして(任意選択上下左右)より、さらに安全にピントが合うようにしておいた。
内野Bスタンドから緑ネットを避けて撮影しているため、色かぶりもない。

キャッチャーは落球しているのに気付かず、夢中でランナーにタッチしている。
状況証拠を見せるために、ボールを右隅に入れてあるが、写真コンテスト狙いなら、ランナーとキャッチャーだけで大きくトリミングした方が迫力が出る。
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勝利の校歌を歌う場面は、内野Bスタンドのなるべく上段から撮る。
この位置でないと、選手が横一列で全員揃って見れない。選手全体にピントが合うように、F8程度に少し絞り込んで撮影した。
一塁側から撮れば、相手校も写るし、三塁側なら、県央工の部長らを入れて写せる。
いずれもイメージが変わってくるので、その時の判断で撮ればよい。
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Canon EOS 7D Mark II  EF100-400mmF4.5-5.6L IS USM
F8.0 1/800秒 ISO400 15:08 晴れ 
撮影日 2015.5.10 撮影地 長岡市・悠久山野球場

11日に行なわれた決勝戦は中越が4-0で県央工に快勝し、秋春連覇となる14回目の優勝を果たした。
今大会は日本文理と新潟明訓が26年ぶりにそろって8強入りを逃す波乱があった。
文理は上越に、明訓は十日町に敗れた。
しかし文理には1年生で4番にすわる川村や明訓にはヤクルトの高津投手コーチの長男が公式戦にデビューした。今後の成長が楽しみだ。
また野球部強化を図っている加茂暁星、開志学園も私立の勢力図を変えようとしている。
まずは、北信越大会での中越と県央工の健闘を期待したい。
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by chonger57 | 2015-05-12 20:04 | スポーツ | Comments(5)
Commented at 2015-05-16 23:38 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by chonger57 at 2015-05-17 09:51
鍵コメさま、コメントありがとうございます。
ご自身の高校時代の時に、活躍されていた試合を見た事があります。
私は高校野球を撮影する事が大好きで、選手達の真剣なプレーから、元気をもらっています。
甲子園出場を心から願っております。
Commented by 鈴木 at 2015-05-17 21:55 x
これからもどうか宜しくお願い致しますm(__)m
Commented by hajinooyaji at 2015-05-18 20:45 x
お疲れ様です。いつも素敵な写真をありがとうございます。北信越に向けての子供たちの励みになります。有難うございました。
Commented by chonger57 at 2015-05-18 21:45
hajinooyajiさん、コメントありがとうございます。
怪我に気をつけて、風邪等ひかぬよう、体調管理を万全にさせて、試合に挑んでください。
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